下腿部挫傷(腓腹筋内側頭損傷)
下腿部挫傷(腓腹筋内側頭損傷)・ふくらはぎの肉離れとは

下腿部挫傷(腓腹筋内側頭損傷)は一般的にふくらはぎ(腓腹筋)の肉離れと呼ばれるもので、筋肉の柔軟性の低下や筋肉疲労などが原因で起こります。主にスポーツやトレーニングなどの運動をしている時に発症しやすく急激な負荷を筋肉にかけたり、野球のボールが当たる・格闘技などで蹴られるなどの打撲により筋肉が断裂してしまうことで起こります。また、スポーツ以外でも日常動作で筋肉が疲れていたりすると、ちょっとした運動や動作でも肉離れになることがあります。
下腿部挫傷(腓腹筋内側頭損傷)の症状
- ふくらはぎに陥没した部分があり大きな内出血。
- 膝の曲げ伸ばしが困難で歩行時に痛み。
- 損傷部位の痛み、腫れによる可動域の制限。
- 体重をかけると痛みが増強し歩行が困難。
- ストレッチやつま先立ちをすると痛みがある。
下腿部挫傷(腓腹筋内側頭損傷)の好発要因
- 30代以降のスポーツをする方に多くみられる。
- ジャンプやダッシュなどの強い筋力を発揮する動作を繰り返すようなスポーツをする方。
下腿部挫傷(腓腹筋内側頭損傷)の検査
基本的に問診にて受傷の経緯、視診、触診にて痛みの部位、症状の程度を確認します。筋肉をストレッチした時の痛みで重傷度がわかります。
MRIの画像診断では内出血、損傷部位の範囲、血腫の存在の診断が可能です。
下腿部挫傷(腓腹筋内側頭損傷)の治療
応急処置(RICE処置)
スポーツやトレーニングで怪我(損傷)をした場合、医療機関を受診するまでの間に損傷部位の障害を最小限に抑えるために行う方法をRICE処置といいます。
1、Rest(安静)
肉離れを起こした直後は、損傷部位の腫れや血管・神経の損傷を防ぐことを目的とし、歩行や動作を控え安楽な体勢をとるようにしましょう。
2、Ice(冷却)
アイシングは内出血の拡大を防ぐ効果がありますが、冷やし過ぎると筋肉が固くなってしまい、回復に影響を与える可能性があるため、15分~20分位を目安に行うようにしましょう。
3、Compression(圧迫)
患部の内出血・腫れ・痛みを防ぐことを目的とし、包帯やサポーター、テーピングによる圧迫固定を行います。
4、Elevation(挙上)
これ以上、腫れを強くしないために枕や毛布を足の下にいれて損傷部位を高く挙げるようにしましょう。
RICE処置後は患側に体重をかけないようにし、なるべく早く医療機関を受診するようにしましょう。
治療としては、原則的に手術の必要がほとんどなく、保存治療を行います。また、重症度により医師の診断にて安静、湿布・塗り薬、内服薬などの治療が必要になります。
受傷直後(急性期)は安静を基本に、氷や湿布などで冷やしながら包帯などで圧迫固定を行います。→当院で、行うことができる治療法です。
当院での受診の流れ
-
- STEP1 診察
- 症状の程度、随伴症状に基づいて問診を行います。上記をふまえ、必要な検査を判断します。
-
- STEP2 検査
- レントゲンやMRI検査を行い骨の形状・骨の間隔のチェックを行います。
※医師の指示にて、当日のMRI検査も可能
-
- STEP3 治療
- 診断疾患に応じて治療を行います。手術が必要な場合は、専門の医療機関へ紹介させて頂きます。(現在リハビリは行っておりません)
当院では、整形外科(休診中)を受診して頂きます。必要があれば当日MRI検査を行います。(MRI検査は基本予約制になりますが、予約の空き状況や医師の指示により当日の検査も可能です。)整形外科医より、症状の程度・随伴症状に基づいて診察を行います。
保存療法としてはまず、安静を第一とし湿布や非ステロイド性消炎鎮痛剤の内服、患部の圧迫固定を行い経過をみていきます。
これらにより、症状の改善が難しくさらに日常生活への支障がきたす場合は専門の医療機関に紹介させていただきます。