外反母趾について
外反母趾の原因
一番の原因は足に合わない靴を履いていることです。足に合わない靴を履くことにより、歩行バランスの悪化や足指を使った歩行ができない事が原因としてあります。
小さい靴、先が細く狭い靴・・・親指が人差し指のほうにくの字に曲がることで、親指の付け根から先が圧迫されることで変形します。
ヒールの高い靴・・・足が靴の先端に向かって滑り落ちるため、指先全体が靴の先端に押し付けられ付け根にかかる力が増えさらに変形を強くします。
大きい靴、幅の広い靴・・・足の内側と外側の支えが不足し開張足になりやすくなります。人によっては大きい靴の方が外反母趾に進む事があります。
足のアーチが弱くなると母趾(足の親指)が内側へ曲がり、それにより靴の中で足が靴と頻繁に当たり足の変形が進みます。
他にも、足の幅が広い、足指が長いなどの生まれつきのものや関節リウマチや全身性エリテマトーデスのような全身関節弛緩(全身の関節の動く範囲が正常より広い状態)を生じる疾患や糖尿病・痛風がある人も外反母趾になりやすいと考えられています。
外反母趾の症状
初期症状として
- 靴やハイヒールを履くと足の親指の付け根が赤くなり、痛みを伴う。
- 足が疲れやすくタコができ普段の歩行が辛くなってくる。
重症化すると
- 足の親指が大きく「くの字」に湾曲し、偏平足(土踏まずが無い状態)や開張足(親指から小指が横に広がった状態)、第2・3趾底側の胼胝(たこ)により、普通の歩行が困難になる。
- 親指が人差し指の下にもぐりこみ、さらに痛みが悪化する。
- 炎症と腫れにより激しい痛みがともない靴に収まりにくい。
外反母趾になりやすい人
- 運動不足による足指のおとろえがある方。
- 足指を使った歩行ができない方。
- 小さい靴、先の細い靴、ヒールの高い靴などを履いている方。
- 体質的に関節が柔らかく筋肉も弱い方。
- 生まれつきの足の変形(遺伝的要因も含む)や生活習慣が重なった場合。
外反母趾の検査
基本的に特別な検査は行わず、診察にて問診と視診・触診で痛みの部位・症状の程度を確認します。必要に応じてレントゲン検査を行い、骨の曲がり具合をみます。
外反母趾の治療
治療は保存療法と手術療法を行います。
保存療法
保存療法としては、足指の腫れや痛みの症状が強い場合は、痛みなどの炎症を抑えるために湿布や内服薬にて経過をみます。
手術療法
手術療法としては、保存療法で効果がみられない場合や、足指の痛みが強く日常生活に支障がある場合は手術が必要となります。
外反母趾と歩行にお困りの方は、かかりつけの先生にご相談ください。