インフルエンザワクチン予防接種
インフルエンザワクチン予防接種について
インフルエンザワクチンは今年流行が予測されるウイルスに合わせて製造されています。
インフルエンザワクチンは接種すればインフルエンザにかからないというものではなくインフルエンザにかかりにくくする効果がありまた、かかっても軽症状で抑え重症化するのを予防する効果があります。
その為、特に基礎疾患(心疾患・肺疾患・腎疾患)のある方や高齢者の方は重症化する可能性が高いため、主治医と相談して予防接種を受けることをおすすめします。
*インフルエンザワクチンの接種時期*
通常成人では、1回の予防接種で2週間から抗体ができはじめ約3ヵ月後から抗体が低下してくるといわれています。遅くとも12月中旬までにはインフルエンザワクチンの予防接種は受けるようにしましょう。
インフルエンザの原因
インフルエンザとは、インフルエンザウイルスに感染して起こる病気で感染した人のくしゃみや咳、ウイルスのついた手指やモノに触れて感染します。伝染力が非常に強く、重症化しやすい事から普通の風邪とは区別すべき病気です。
なかでも「新型インフルエンザ」は、その前年までは一度も流行したことがないもので、新しいウイルスが原因、もしくは従来のウイルスの遺伝子が突然変異することによって発生します。季節性インフルエンザと大きく構造が異なるために、多くの人が免疫を持っていなく容易に感染が拡大します。特に高齢者や子供は重症化しやすいので注意が必要です。
インフルエンザの症状
一般的な風邪と違いインフルエンザウイルスに感染することにより起こる病気で急激に発症します。
インフルエンザウイルスには強力な感染力があり、いったん流行すると年齢や性別を問わず多くの人に短期間で感染が広がります。中には肺炎や脳症などの重い合併症が現れ、入院治療を必要とされる方や亡くなられる方もいます。
インフルエンザ | 普通の風邪 | |
---|---|---|
潜伏期間 | 24~48時間 | 様々 |
感染経路 | 飛沫感染・接触感染 | 飛沫感染・接触感染 |
発熱 | 39~40℃の高熱が 急激に出る |
微熱程度 |
全身症状 | 強い | ほとんどない |
経過(療養期間) | 1週間程度 | 短いが長びくこともある |
合併症 | 気管支炎・肺炎 | 少ない |
発生状況 | 流行性 | 散発性 |
インフルエンザの種類
インフルエンザウイルスには、A、B、Cの3型があり、人に感染するインフルエンザウイルスにはA型・B型の2つがあります。
- A型(新型インフルエンザ)
- 症状が重篤になる傾向があり、感染力が強いため大流行を起こしやすく、死に至ることもあります。
- B型
- A型よりも症状が比較的軽く、限られた地域で流行する事がみられます。
インフルエンザの検査
基本的に、診察にて問診(自覚症状・随伴症状)とインフルエンザの簡易検査キットで行います。
しかし、発症から24~48時間以内は体内に十分にウイルスがたまらないため感染していても陽性反応と判定が出ない場合があります。
インフルエンザの治療
一般的には、インフルエンザと診断されると薬物療法を行います。
薬物療法(抗インフルエンザウイルス薬による治療)
抗インフルエンザウイルス薬(タミフル・リレンザ・イナビル等)による治療を行います。
インフルエンザウイルス薬には内服薬・吸入剤があり、A型B型いずれにも効果のあるものやA型にしか効果のないものなど種類があります。年齢や体重、合併症があるかにより使える薬の制限があるので病院を受診し、ご自分の症状や既往歴を説明し適切な内服治療を行いましょう。
市販の解熱鎮痛薬や総合感冒薬を自己判断で安易に使用する事は、お勧めできません。
その時の症状に合わせた薬を医師・薬剤師と相談して内服するようにしましょう。
また、できるだけ安静にしていき栄養や水分と十分な睡眠をとるようにしましょう。
インフルエンザは感染力が強く咳・くしゃみ・つばから感染するので人との接触は避けるようにしましょう。
インフルエンザの予防
季節性のインフルエンザは例年11~12月頃に流行が始まります。
インフルエンザの予防に効果があるのが先に述べたようにインフルエンザワクチンの接種です。
その他の予防方法として
インフルエンザが流行してきたら高齢者や慢性疾患を持っている方は、なるべく人の多い場所への外出は
控えるようにしましょう。また、低温、空気が乾燥すると空気中の水蒸気が減りウイルスは埃と共に舞い上がりインフルエンザにかかりやすくなります。
インフルエンザウイルスの空気中での活動や感染を抑えるために十分な加湿と室温を保つようにしましょう。
加えて、外出時のマスクや帰宅時のうがい・手洗いを徹底し、十分な休息をとるようにしましょう。
インフルエンザにかかった場合
小児では学校法により通学に関する規定がありますが、成人ではありません。しかし感染力が強いため感染拡大を防止するために発症より5日以降かつ解熱後2日以上経過するまでは極力外出を控えるようにしましょう。当院では学校や会社に提出する診断書はインフルエンザ症状が改善した後に医師が記載します。(診断書料は自費になります)また、会社によっては療養期間が異なる場合があるので必ず確認するようにして下さい。
その為、インフルエンザ症状が改善した時点で再度来院して頂くようお願いします。