人間ドックの脂質機能検査項目(コレステロール)のご説明。健診会メディカルコラム

脂質機能検査項目

脂質機能検査項目

総コレステロール(T‐cho)

コレステロールは細胞やホルモンを作るためには欠かせないものですが、増えすぎると動脈の内側に
沈着します。症状はあまりないため放置していると、動脈硬化を進行させ虚血性心疾患や脳梗塞などを
起こす危険性があります。
過剰摂取や運動不足などによって高値になりやすいですが、他にも糖尿病・甲状腺機能低下症・ネフローゼ症候群などが原因で起こる場合もあります。
肝臓で作られるため、肝細胞が破壊される肝硬変などでは値が低下します。

この検査で疑われる病気

高値:脂質異常症 動脈硬化症 甲状腺機能低下症など
低値:甲状腺機能亢進症 肝硬変など

中性脂肪(TG・トリグリセリド)

体内の中でもっとも多い脂肪で主に身体のエネルギー源となる脂肪の一種です。特に食事との関係が深く暴飲暴食・肥満によってエネルギーの取りすぎが値を上げる最大の原因です。
食後に検査をすると高値になるため検査の8時間から12時間は禁食にする必要があります。

*中性脂肪(トリグリセリド)の判定基準値*

基準値 30~149
異常なし 要経過観察 要治療
30~149 150~499 29以下
500以上

(単位 ㎎/dl)

この検査で疑われる病気

高値:脂質異常症 脂肪肝 動脈硬化症 甲状腺機能低下症など
低値:低栄養 甲状腺機能亢進症など

HDLコレステロール

善玉コレステロールとも呼ばれ血液中のLDL(悪玉)コレステロールを回収して肝臓に運び動脈硬化を
防ぐ働きをする脂質です。HDLが低値だと動脈硬化を引き起こし血液の通りが悪くなります。
喫煙・運動不足・肥満などが原因で低くなることがあります。

*HDLコレステロールの基準値*

基準値 40以上
異常なし 要経過観察 要治療
40以上 30~39 34以下

(単位 ㎎/dl)

この検査で疑われる病気

低値:脂質異常症 動脈硬化症など

LDLコレステロール

悪玉コレステロールとも呼ばれ全身にコレステロールを運ぶ役割があり、増えすぎるとLDLが酸化され血管壁に付着し動脈硬化の原因となります。また、高値になると虚血性心疾患・脳梗塞・糖尿病が起こり
やすくなります。コレステロールを多く含む食品の摂り過ぎが考えられます。

*LDLコレステロールの基準値*

基準値 60~119
異常なし 要経過観察 要治療
60~119 120~179 59以下
180以上

(単位 ㎎/dl)

この検査で疑われる病気

高値:脂質異常症 動脈硬化症 甲状腺機能低下症など
低値:甲状腺機能亢進症 肝硬変など

この検査で異常値が疑われた場合

様々な原因により血液中のコレステロールや中性脂肪が異常に増えてしまっても症状には現れず、そのため異常値を指摘されてもそのまま放置してしまう方が少なくありません。
しかし、コレステロールや中性脂肪が血液中に蓄積されると動脈硬化が進行し、心筋梗塞や脳梗塞につながります。
検査を受けた状態にもよりますが経過観察でよいのかまたは再検査が必要なのかを判断するために一度内科を受診してください。日常生活(食生活・適度な運動)や内服薬について診察させて頂きその結果、必要によって専門病院をご紹介させていただく場合があります。

当院外来の流れ

当院では、内科を受診して頂きます。内科医より、現在の症状の程度・随伴症状に基づいて診察を行います。
その上で、内科医の指示にて疑われる疾患に対しての血液検査、CT/MRI検査などの精密検査を行っていきます。
日常生活の改善や投薬による治療、定期的な経過観察を行います。その結果、数値が安定せずに専門医の診断が必要な場合、更なる治療が必要な場合など当院で治療や経過観察を行うことが出来ない場合は専門の医療機関に紹介させていただきます

*健康コラム(脂質異常症について)

https://www.takinogawa-medical.jp/outpatient/department-list/internal-medicine/koushi.html

健康コラム(動脈硬化について)へのリンク付け

https://www.takinogawa-medical.jp/outpatient/department-list/internal-medicine/kouka.html

診療科紹介

ページトップへもどる