人間ドックのABC検査(胃がんのリスクを調べる検査)のご説明。健診会メディカルコラム

ABC検査(胃がんのリスクを調べる検査)

ABC検査(胃がんのリスクを調べる検査)

ヘリコバクタ―・ピロリ菌検査

ピロリ菌の感染の有無を調べます。感染は慢性胃炎の原因となり、胃の粘膜の萎縮や発癌に影響していると考えられています。感染している場合は内視鏡検査し、除菌を行っていきます。

*ピロリ菌の判定基準値*

基準値 3U/㎖以下

ペプシノゲン検査

萎縮性胃炎によりペプシノゲンの産生は減少し、萎縮が強いほど胃癌になりやすいためペプシノゲンを測定することで胃の異常がわかります。

*ペプシノゲンの判定基準値*

基準値 陰性(-)
ペプシノゲンⅠ:70.1ng/㎖以上
ペプシノゲンⅠ/Ⅱ:3.1以上

胃がんリスク分類

ABC検査は胃・十二指腸潰瘍の主な原因と考えられているピロリ菌感染の有無を調べるヘリコバクタ―・ピロリ菌と胃粘膜の萎縮度を調べるペプシノゲンを組み合わせて胃がんになるリスクを分類する検査です。

ABC判定区分 ヘリコバクター・ピロリ菌の感染の有無
陰性(-) 陽性(+)
ペプシノゲン検査(萎縮度) 陰性(-) A群 B群
陽性(+) D群 C群

<A群>健康的な胃粘膜です
健康的な胃粘膜で胃がん発症リスクは極めて低いと考えられます。逆流性食道炎に注意し、定期的に胃がん検診を受診しましょう。

<B群>少し弱った胃粘膜です
胃潰瘍・十二指腸潰瘍などに注意し胃がん発生のリスクに応じて、内視鏡検査を受けるようにしましょう。異常がなくても定期的に経過観察のために内視鏡検査を受けるようにしましょう。

<C群>弱った胃粘膜です
胃がんなどの発症リスクが高いため、内視鏡検査による検査を受け、胃の病気の早期発見・早期治療に努めましょう。異常がなくても1年に1度は内視鏡検査を受けるようにしましょう。

<D群>かなり弱った胃粘膜です
胃がんなどの発症リスクが極めて高いため、必ず内視鏡検査を受け異常がなくても1年に1度は内視鏡検査を受けるようにしましょう。

この検査で異常値が疑われた場合

検査を受けた状態にもよりますが経過観察でよいのかまたは再検査が必要なのかを判断するために一度内科を受診してください。診察させて頂きその結果、必要によって内視鏡検査のある関連病院や専門病院をご紹介させていただく場合があります。

当院外来の流れ

当院では、内科を受診して頂きます。内科医より、現在の症状の程度・随伴症状に基づいて診察を行います。
その結果により内視鏡検査が必要な場合は関連の医療機関を紹介させていただきます。また、服薬による治療が必要な場合は当院にて経過観察を行います。更なる治療が必要な場合など当院で治療や経過観察を行うことが出来ない場合には専門の医療機関に紹介させていただきます。

診療科紹介

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