腫瘍マーカー検査
CEA・AFP・CA19‐9・NSE・SCC抗原・PSA・CA15‐3・CA125・HE4。
CEA
大腸がんなどの消化器のがんをはじめ、肺がん、乳がんなどで高値になります。喫煙や炎症性疾患、肝硬変、糖尿病で高値になることもあります。消化器系がんのスクリーニング検査として広く用いられます。
*CEAの判定基準値*
基準値 | 5.0ng/㎖以下 |
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<異常値の場合>
CEAが高値である場合、身体のどこかにがんがある可能性が高いので、症状にあわせて他の血液検査や超音波、CTなど消化器系を中心に、肺や婦人科などの精密検査も必要になります。
AFP
肝がん、卵巣や精巣の胚細胞がんで高値になります。まれにAFPが高くなる胃がんもあります。慢性肝炎や肝硬変、妊娠などで値が上昇することもあります。
*AFPの判定基準値*
基準値 | 10.0ng/㎖以下 |
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<異常値の場合>
AFPが基準値異常を示したら、第一に肝臓がんを疑い、肝臓がんで陽性をしめす他の腫瘍マーカーを測定したり、腹部超音波検査や腹部CT検査を行って腫瘍の存在を確認します
CA19-9
膵臓がんをはじめ、胆道がん、胃がん、大腸がんなど主に消化器のがんで高値になります。また、肺がん、乳がん、卵巣がんなどでも高値を示します。
*CA19-9の基準値*
基準値 | 37.0U/㎖以下 |
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<異常値の場合>
CA19-9が2倍以上の高値の時は、膵臓をはじめとする消化器系の臓器を腹部超音波検査や腹部CTなどで精密検査します。扁平上皮細胞(食道や皮膚、粘膜などをつくっている細胞)のがんでは、ほかの腫瘍マーカー(SCC抗原など)が上昇します。
NSE
神経組織や神経内分泌細胞に特異的に存在する物質で、肺の小細胞がんや神経芽細胞腫、神経内分泌腫瘍などで高値になります。
*NSEの判定基準値*
基準値 | 16.3ng/㎖以下 |
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<異常値の場合>
数値が上昇するとCT検査などで精査していきます
SCC抗原
主に肺がんや食道がん、子宮頚部の扁平上皮がんで高値になります。皮膚の病気により値が上昇することもあります。
*SCC抗原の判定基準値*
基準値 | 1.5ng/㎖以下 |
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<異常値の場合>
症状と合わせて判断し、上部消化管内視鏡検査、胸部CT検査や喀痰検査、膣拡大鏡検査や膣細胞診などを行って診断を下します
PSA
前立腺に特異性の高い腫瘍マーカーで、前立腺がんの発見や経過観察に重要な役割を果たしています。 前立腺炎や前立腺肥大で値が上昇することもあります。
*PSAの判定基準値*
基準値 | 4.0ng/㎖以下 |
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<異常値の場合>
前立腺がん、前立腺肥大症が疑われます。また、前立腺組織が大きいほどPSAも高値になります。まず、直腸診で前立腺の状態を調べ、前立腺MRI検査などを行いがんが疑われたら前立腺生検で確定診断をつける必要があります。
CA15‐3
乳がんに特異性が比較的強く、主に乳がんの治療の効果判定や経過観察に用いられます。
*CA15‐3の判定基準値*
基準値 | 25.0U/ml以下 |
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<異常値の場合>
異常値がみられる場合には、CEAなど他の腫瘍マーカーやマンモグラフィ検査、胸部CT検査などを組み合わせて精査することが大切です。
CA125
卵巣がんで高値になりやすく、その他子宮体がんや膵臓がん、胃がん、大腸がんなどで高値になることがあります。子宮内膜症、月経、妊娠、肝硬変、膵炎などでも値が上昇することがあります。
*CA125の判定基準値*
基準値 | 35.0U/ml以下 |
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<異常値の場合>
卵巣がん、子宮がんでは陽性になる確率が高くなっています。卵巣がんの疑いがある場合には、骨盤MRI検査といった画像検査を併用して総合的に判断されます。
HE4
卵巣悪性腫瘍患者で高値を示します。子宮内膜症の良性疾患では上昇する事が少ない特異性が高い腫瘍マーカーです。
<異常値の場合>
CA125の結果と組み合わせることで診断性能が向上します。卵巣がんの疑いがある場合には、骨盤MRI検査といった画像検査を併用して総合的に判断されます。
この検査で異常値が疑われた場合
経過観察でよいのかまたは再検査が必要なのかを判断するために一度内科を受診してください。
現在の自覚症状なども含めて、またどの数値が異常なのかを判断し診察させて頂きます。
当院外来の流れ
当院では、内科を受診して頂きます。内科医より、現在の症状の程度・随伴症状に基づいて診察を行います。
その上で、内科医の指示にて疑われる疾患に対しての血液検査、CT/MRI検査などの精密検査を行っていきます。
その結果、数値が安定せずに専門医の診断が必要な場合、更なる治療が必要な場合など