慢性頭痛の症状と治療について|健診会 滝野川メディカルクリニック

慢性頭痛について

慢性頭痛の原因

ズキンズキンと脈をうつような頭痛症状を慢性的に繰り返したり、ズーンと頭が重たいなどの症状が続き仕事や家事などの日常生活に支障を来たす頭痛です。

痛みの程度やそれに伴う症状は個人差があり原因は様々ですが緊急を要する頭痛もあるため、安易に考えず頭痛の原因を知り日々の生活で適切な対応を行い上手くつきあっていくことが大切です。

慢性頭痛の主な疾患と随伴症状について

●片頭痛

何らかの理由でこめかみ部分の動脈や脳の血管が広がって血流が増し、その周囲の神経が刺激されて起こる血管性頭痛です。主に片側に脈に合わせてズキンズキンといった拍動性の痛みが出ます。
男女比では女性に多く遺伝性があるのが特徴であり、親が片頭痛持ちだと子供も片頭痛を起こしやすいといわれています。

原因

・ストレス…睡眠不足や寝過ぎなどの精神的なストレス、疲労感などの肉体的なストレスで発症する。

・女性ホルモンの影響…月経等によるホルモンバランスの崩れや、出産などによる体の変化が原因となり発症することもある。

・季節の変わり目や温度変化…急に暖かくなる季節の変わり目や、熱いお風呂やサウナなど体温調節のために血管が拡張し頭痛が引き起こされることがある。

・アルコールや血管拡張薬(血圧を下げる薬)…アルコールの摂取や血管拡張薬などで脳周辺の血管が広がり神経刺激や筋肉、緊張やストレスの負荷によって血管が縮小し炎症をともなって頭痛を引き起こす。

・人ごみや明るい場所…デパートなどの人ごみや、騒音、まぶしい光が誘因で頭痛を引き起こす。 

症状

・頭の片側が脈打つ(ズキンズキン)ような痛み

・吐き気、胃がムカムカする

・身体を動かすと痛みが強くなる

・光がまぶしい

・音がうるさく感じる

対処療法

・光や音を避け暗い静かな部屋で安静にし、痛くなりそうな時は冷たいタオルなどで痛む部位を冷やして血管を縮小させるのが効果的です。

・コーヒー、緑茶などに含まれるカフェインは血管を収縮する作用があり痛みの早朝に飲むと効果的です。しかし過剰摂取は逆に頭痛を誘発するので注意が必要です。

●緊張型頭痛

ストレスなどが原因となり後頭部から首筋を中心に筋肉が緊張して頭がギューっとしめつけられるような圧迫感・頭重感があります。
ズキンズキンという拍動を感じないことが特徴で、仕事の負担がたまりやすい夕方の時間帯に痛みを感じることが比較的多いです。

原因
・姿勢…長時間同じ姿勢で行うデスクワークやパソコン操作での眼精疲労(長期の眼の疲れや痛み)、携帯電話の操作など前かがみ・うつ向き姿勢がきっかけで発症することが多い。
・ストレス…身体の冷えなどによる身体的ストレスや、不安・緊張・仕事のプレッシャーなどの精神的ストレスで発症する。
症状
・後頭部から首にかけての圧迫感 ・頭の両側が締めつけられるような痛み
・首や肩、後頚部のコリ
・頭重感
・めまい 
対処療法
・首や肩などを蒸しタオルで温め、お風呂につかるなどリラックスした状態を作り血行をよくすることが効果的です。

●群発頭痛

数ヶ月から何年かに一度、1~2ヶ月の間ほぼ毎日のように、片側の目の奥にズーンと重く続く激しい痛みが起こります。一定の期間に集中して片側に頭痛が起こり、1日の中でも決まった時間帯(夜間に多い)にみられます。20代~40代の男性に圧倒的に多くみられ、その理由ははっきりしていません。

群発とは…一定の時期、期間に集中して起こること

原因
・アルコール…群発期に飲酒すると、アルコールが誘発因子になり数時間以内に発作が起こる。
・投薬…狭心症の治療薬であるニトログリセリンなどが誘因になる。
・気圧の変化…気圧の急激な変化は血管を拡張させ、神経を刺激して頭痛を引き起こす。
症状
・目の奥やこめかみ辺りがえぐられるような激痛 ・耐え難い痛み 
・痛くてじっとしていられない ・痛みと同じ側の涙、目の充血 
・鼻水、鼻づまり ・額の発汗
対処療法
・発作の原因となる行動を避け、症状が出るときはアルコールは飲まないでください。
・血管拡張薬を服用の方は医師に相談してください。

●画像検査

頭痛には脳腫瘍、クモ膜下出血、脳出血などその他の病気が潜んでいる危険性もあるため、症状が
改善しない場合には疾患を判別する為に医師の指示の下、MRI・CT検査を行います。

●食事療法

・チョコレート、チーズ、ヨーグルト、赤ワインなどを避け、頭痛の誘発食品を避ける
・玄米や納豆、ひじきなどのマグネシウムを多く含む食事を摂り、牛や豚のレバー、卵黄に含まれるビタミンB2を意識的に摂るよう心掛ける。

●薬物療法

・鎮痛薬や筋肉の緊張を緩和する筋弛緩薬、漢方薬などで痛みをやわらげる→当院で行える療法
・群発性頭痛には鎮痛薬を服用しても効果が得られないことが多い為「酸素吸入法」も有効である
 →当院で行えない療法になります。

●日常生活で心かげる予防対策

・時間に余裕を持ち、心身のストレスを解消する
・寝不足、寝過ぎ、疲労、空腹など体のストレスを避け規則正しい生活を送る
・チョコレート、チーズ、ハム、ヨーグルト、赤ワインなど頭痛の誘発食品を控える
・どのような環境が重なったときに頭痛が起きるか記録し、該当する環境を避ける
・姿勢を正して、長時間同じ姿勢で作業をしないようにする
・適度な運動とウォーキングやストレッチなどで血行をよくし筋肉の緊張をほぐす

当院受診の流れ

当院では内科を受診して頂きます。内科医より、症状の程度・随伴症状に基づいて診察を行います。
内科医の指示の下、食事療法、薬物療法、頭部MRI・頭部CT検査を行っています。
これらの治療により更なる治療が必要な場合は専門の医療機関に紹介させていただきます。

上記のような症状が出たらかかりつけの先生にご相談下さい。
当院では、内科にご相談下さい。

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